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【訪問レポート】理想科学工業『理想開発センターⅡ エクスペリエンス・センター』OPEN HOUSE

【訪問レポート】理想科学工業『理想開発センターⅡ エクスペリエンス・センター』OPEN HOUSE

2024年4月23日・24日に開催された、理想科学工業『理想開発センターⅡ エクスペリエンス・センター』のOPEN HOUSEを訪問してきました。開催地は茨城県つくば市。秋葉原駅からつくばエクスプレスに乗車し、最寄りの万博記念公園駅から徒歩約2分とアクセスも良好です。

会場内では、理想科学工業の各種製版機やプリンターが展示されており、来場者の関心に合わせたデモンストレーションが行われていました。以下、注目機種をピックアップしてご紹介します。


■ エマルジョンスクリーン製版機【D2M-RS1】(参考出品)

UVインクジェット方式を採用した新型エマルジョンスクリーン製版機【D2M-RS1】が参考出品されていました。暗室・ポジフィルム・乳剤・乾燥といった従来工程を不要とし、インクジェットによる直接描写で製版を完結。大量の版制作を行う企業にとって、大幅な省工程が期待できます。現時点で価格は未定とのことですが、既にアメリカで販売されている価格感からすると1000万円を超えてくるかもしれないとの事です。


■ 高速インクジェットラインプリンター【Integlide】


C/M/Y/K 4色に対応するラインプリンター【Integlide】は、搬送装置との連携を前提とした構造で、既存の工場設備への組み込みが可能。溶剤インクを使用し、ピエゾ式ラインヘッドを採用しています。印刷対象は主に段ボールなど吸収性のある素材。印刷幅310mm、長さは最大544mm(2025年には2000mm対応予定)。希望される場合は、サンプル提供によるテストも可能です。


■ 新型DTFプリンター【mR2】


従来の2ヘッドから4ヘッド構成に進化し、大幅なスピードアップを実現。筐体も低くなり、扱いやすさが向上しています。英語表記パネルですが、操作性はシンプル。自動パウダー循環機能を備え、高画質での安定した出力が可能。巻き取りまで一体型で行える点が魅力です。


■ 全自動スクリーン印刷機【VOLT】&乾燥機【ULTRA】


ANATOL社の自動スクリーン印刷機【VOLT】は、高い生産性を誇る全電動仕様。Tシャツのセットなどを除き、印刷工程は全自動で進行。白インク乾燥を含む多色印刷にも対応可能です。

乾燥機【ULTRA】は赤外線ベルトコンベア式で、ライン速度に応じた選択が可能な5種類のサイズ展開。


■ 小型乾燥機付きシルク印刷台【D4】


4枚の版をセットできる回転式の印刷台と、コンパクトタイプのベルトコンベア式乾燥炉が一体化したモデルです。下部に備え付けられた乾燥炉により、印刷後すぐに本格的な乾燥工程に移れるのが大きな特徴。限られたスペースでも導入可能な設計で、店舗など小規模な現場にも適しています。

さらに、オプションでスポットドライヤを追加すれば、各色印刷の途中でも素早くインクを乾かすことができ、効率的な多色刷りをサポートします。これ一台で、Tシャツプリントの立ち上げに必要な要素をコンパクトにまとめた実用性の高い構成です。


■ RICOH新型DTGプリンター【Ri4000】


エンハンサー内蔵型の4色+ホワイト対応DTGプリンターで、プリントする部分のみに前処理を施すことが可能です。これにより、エンハンサーの使用量を最小限に抑え、インクや前処理剤のコスト削減につながります。

濃色やポリエステル素材などの難素材に対しても高いパフォーマンスを発揮し、色ズレやにじみを抑えた美しい仕上がりを実現。特に肌色などのグラデーションも滑らかに再現され、デザインの自然な質感を引き出します。


■ 【GOCCO PRO】シリーズ


小型から大型まで、【GOCCO PRO】シリーズの全ラインナップを展示。ドライバー出力により、簡単・高精度な製版が可能で、版の物理的な保存が不要になるなど、保管スペースの削減にも貢献します。


まとめ

理想科学工業は、従来のシルクスクリーンに加え、インクジェット技術への注力も進めており、製版・印刷の可能性をさらに広げています。

都内では展示が難しい大型機も、つくばのエクスペリエンス・センターでは実機をご覧いただけます。アクセスも便利ですので、ご興味のある方はぜひ訪問をご検討ください。各種デモンストレーションも可能ですので、お気軽にお問い合わせください。