Roland DTFプリンター【TY-300】新製品発表会
Rolandより、次世代Direct-to-filmプリンター【TY-300】が発売開始となりました。発売に伴い新製品お披露目内覧会が開催されましたので、その様子や、製品の特徴をレポートさせていただきます。
東京営業所クリエイティブセンターにて開催された新製品お披露目内覧会。午前と午後の2部制で分かれており、各回ともに2~30名の来場との事で、ニーズの高さを伺えました。
今回はDTFプリンターの他に、フラットベットUVプリンターの【MO-240】の小型版【MO-180】の製品発表会も兼ねていたため、UVプリンター目当ての来場者も数社いたようですが、DTFプリンター目当ての来場者の方が多くいらっしゃっていました。
【TY-300】
この度発表されましたDirect-to-filmプリンター【TY-300】ですが、736mm幅のフィルムがプリント可能なサイズの量産体制向けのDTFプリンターです。MIMAKIから発売されているTxF150-75が、シングルヘッドのプリンターなのに対し、【TY-300】はプリントヘッドが2個搭載されたスタガ配列でのプリンターとなります。片方のヘッドはC/M/Y/Kのカラー専用ヘッド。もう一つのヘッドはカラー層の上にプリントするホワイト専用ヘッドとなります。
出力スピードは他社製品と比較してもかなり速く、10.9㎡/hの出力が可能との事です。MIMAKI TxF150-75の出力スピードが2.6㎡/hという事ですから、約4倍のスピードで出力ができるという事になります。
【SELSHAKE-PRO】
出力スピードが速いという事は、ベーキングの問題が出てきます。ベーキングの炉の中にとどまる時間がカギになるので、SELSHAKE-miniではコンパクトな設計で炉の長さが短いため十分なベーキング時間が得られず糊のビーズが溶け切らず転写不良を起こします。
セルカムでは、【TY-300】とセット販売で【SELSHAKE-PRO】をご提供させていただきます。コンベアタイプの炉の長いシェイカーで、DTFフィルムの量産にお応えします。
【何が凄いの?】
DTFフィルムがプリント出来て、出力スピードが速いことは理解いただけたと思いますが、何が凄いのか?他社と何が違うのかを分かりやすく説明いたします。
ポイント①
Rolandの他のプリンターの金型と同じものを流用して作られているので、カット機能が付いています。
DTFプリンターにカッティング機能?と思われがちですが、DTFプリンターはラバー転写の置き換えとして、活躍することは間違いないのですが、ラバー転写にしかできない色というものがあるので、単色ではっきりした色を出したいといったときはラバー転写を使用することになります。他社のプリンターの場合、プリンターとは別で用意する必要がありますが、【TY-300】があれば一台で幅広い仕事をこなせるようになります。
ポイント②
約50回の洗濯を行い、実際の選択堅牢度を実験した結果、他社製プリンターで出力したものと比べインクの剥がれや割れなどが見られなかったようです。実際に50回も洗濯するのか?といった疑問はありましたが、【TY-300】は洗濯に強いようです。糊や乾燥など、条件の違いなどもあるので参考程度に考えていただければと思います。
ポイント③
純正品消耗品&シェイカー発売予定。Rolandでは、専用フィルム・パウダーはもちろん、12月より純正品としてシェイカーも発売開始になるそうです。セルカムで販売を行っているフィルムやパウダーを使用していただいても保守対応となりますので、ご安心ください。
シェイカーも純正品or【SELSHAKE-PRO】よりお選びいただけます。
【セルカムにてデモを実施】
今回ご紹介した【TY-300】はRoland東京営業所クリエイティブセンターには常設しておりません。デモをご希望の際は、セルカム大阪本社orセルカム東京のワークフロースタジオにてデモを行いますので、お気軽にお越しください。
【MO-180】
今回の新製品発表会では、【MO-240】の小型モデル【MO-180】の新製品発表会も行われました。【MO-240】の画質・インクの密着・着弾性能などはそのまま、コンパクトなサイズにしたモデルの登場です。
設置スペースに限りがあるなどのユーザーにはうれしい一台です。
是非デモなどをご希望の方はお気軽にお問い合わせください!