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【新製品情報】RolandDG初のシリンドリカルUVプリンター、RC-300の秘密に迫る!

【新製品情報】RolandDG初のシリンドリカルUVプリンター、RC-300の秘密に迫る!

確かな技術力とブランド力で業界をリードするRolandDG社。その高い技術力を持って生まれた、RolandDG社としては初となる話題沸騰のシリンドリカルプリンター、【RC-300 Series】がリリースされました。

今回はRolandDGのショールームにお邪魔して、【RC-300 Series】の秘密について取材して参りました!「実際のところはどうなの?」と気になるあれこれをレポートします。設置時の様子やサンプルの写真・動画も撮ってきました。最後には実際の印刷動画もありますので、ぜひ全編通してご覧ください。

●継ぎ目の目立たないヘリカル(螺旋状)印刷

RolandDGはこれまで、従来のフラットベッドUVプリンターに回転軸ユニットを搭載することで円筒ワークへの印刷を展開してきました。これまで採用されてきたのは、ローラーが少しずつ回転し、印刷対象の角度をずらしながら印刷を繰り返すメソッドです。輪切りを重ねていくイメージが近いと言えます。

この方法だと、繰り返し同じ対象物に印刷をかける際に、径のコンマ何ミリといった誤差に敏感な点がありました。継ぎ目の始終点が目立ちやすくなる他、ストレート型の円筒にしかプリントできないという制限もありましたが、それらを【RC-300 Series】は華麗に飛び越えます。

これまでは輪切りだった印刷を、リンゴの皮むきをするようなイメージのヘリカル(螺旋状)方式を採用。データ上のオーバーラップ要らずで印刷でき、継ぎ目がより分かりづらくなりました。ギャップは約 3mm で印刷を行いますが、変形円筒物に関しては、ヘッドからワークまでのギャップ3mm + 変形部分のディスタンス7mm = 最大10mmの距離に印刷が可能です。テーパー傾斜も約10度までのワークに対応し、ヘッドを水平に走らせることができます。

●数値化することでセッティングが簡単に

海外にも円筒に印刷できるプリンターはありますが、【RC-300 Series】の強みはなんといってもセッティングが短時間で簡単にできることです。なんと、台に置いたらセット完了ボタンを押すだけで出力ができます。

気になる治具の取り替えは、海外製品では2~3時間かかることもしばしばあります。しかし、【RC-300 Series】は2~3分で完了!その様子もバッチリ動画に収めてきましたので、ぜひご覧ください。


動画の途中でパネル操作の様子も映っていますが、長さ・径・角度まで含め、50個まで設定を保存することができるので、スムーズな取り換えにより作業が効率化すること間違いなしです。Φ45mm~127mm、テーパー角度は最大10度まで設置可能です。

センサーにより、印刷対象物がどれだけ振れているか偏心測定も行えます。回転させて目視でも確認できますが、センサーで数値化・チェックすることで高精細なセッティングが可能です。



また、既にシールが貼ってあるワインボトルやメーカーロゴが入ったタンブラーなどに印刷する時に苦労するのが位置合わせ。【RC-300 Series】にはレーザーマーカーが搭載されており、原点を任意の位置に調整できるので受注の幅が広がりそうです。


口径を支える治具は、大きさが違う全10種類を揃えています。ネジ1個で交換OKなので、取り換えもシンプルです。治具と口径の開きが無い方が精度が高く印刷できるので、治具がはまらないような大きさや形の場合は、ワークに合わせた治具を用意することが推奨されています。治具作成のためのネジ穴・寸法図はマニュアルに記載されており、きめ細やかなフォローが感じられます。

 

●UVランプ、下から当てるか横から当てるか?RC-300とRC-300cの違い

【RC-300 Series】は、【RC-300】と【RC-300c】の2機種に分かれます。本体は同じですが中にあるUV光のランプキットが違い、下からUVランプを当てるスタンダードモデル【RC-300】と横から当てることで製作の幅が広がる【RC-300c】が揃っています。

どちらの機種もストレート、テーパードから変形まで、長さやギャップがスペック内であれば印刷が可能です。

特に【RC-300c】はグローバル市場からの強い要望を受けて作られており、横からUVランプを当てることでワインボトルなど半透明の素材にも印刷できることが強みです。

●UVの円筒印刷ならではの製作時における注意点

どちらの機種も、透明素材の場合は詰め物を徹底しないとプリントヘッドを傷める可能性があるので注意してほしい、とのことでした。UV光がプリントヘッドに当たるとヘッドのインクが硬化してしまうので、ワーク以外の隙間の部分も塞ぐことがポイントです。

光が漏れていないか確認するための測定器も付いてきますので、事前確認をすることで安心して運用することができます。

●気になる新インクEUV-H。印刷の速度と精度はいかに?

【RC-300 Series】では新インクEUV-Hを採用し、従来機で使用されていたインクよりも硬く、低臭気・高密着を誇ります。

インクはボトル方式を取り入れており、1.5Lのタンク内でインクが少なくなった際にボトルを挿すだけで補充が完了します。インクボトルの口には膜シートが貼られており、タンクに挿し込むと破れてインクが補充される仕組みです。ボトルは補充が完了したらタンクから抜いて破棄するので、インク取り換え時にも零れづらいことが利点です。

気になるインク構成は、CMYK+Gl+Pr+W+Wの全7種を計8本搭載。ヘッドは横並びに2つあり、左側がGl+Pr+W+W、右側がCMYKなので、2層同時印刷が可能です。CMYK+Wであれば一回で印刷が完了できます。

ホワイトインクにはWhite Sharpというモードがあり、白の小文字が高精度で印刷できることが魅力です。白色の他には無い清潔感から、コスメ容器の印刷に適しているのでは、と担当の方がおっしゃっていました。

 

また、プライマーには高密着モードを搭載しています。ランプの当て方を調整し、通常印刷よりも時間をかけることで密着性がアップします。

気になる印刷のスピードも非常に優れています。標準モードのCMYK単層印刷では46秒、CMYK+Wの2層印刷では57秒を記録しました。大きさや形状によるものの、約1分で360度印刷ができ、ワークの交換も簡単なので量産もしやすいですね。下記写真の製作サンプルであるグレーのタンブラーですが、ホワイトのみの単層印刷で46秒ほどかかったとのことでした。

プライマーを使用する場合はPr+W+CMYKの3層印刷になるので、ヘッドが2度塗り重ね、約30秒長くかかります。グロスインクも追加すると、4層印刷になるので、3度書きすることになります。多層印刷の特性を使い分けることがカギになりそうです。

●お待ちかね、実機での印刷動画をお届け!

それでは、実際に印刷していただきましょう!今回はストレート型のミニタンブラー製作のデモを行っていただきました。

使用するRIPソフトはおなじみVersaWorks 7です。基本操作は同じですが、円筒印刷の場合はワークの上下にある径、そして長さを測って入力する工程があります。今回はプライマー→CMYKの2層で印刷していただきました。特色版を生成し、準備完了です。以下にある実際の動画をご覧ください。

 

●その他、ここはどうなっているの?よくある質問を聞いてみました

Q.高密着というけれど、実際のところどんな感じですか?
A.RolandDGの社内試験で家庭用食洗器を使用した際は、ガラスは約100回、樹脂・ステンレスは約125回耐久した実績があります。現在は業務用食洗器でもテスト中です。


Q.実際の導入事例を教えて!
A.これまで前処理+Pr+CMYKで印刷されていたお客様に、前処理が必要なくなったとのお声をいただきました。Pr+CMYKだとテープで剥がれてしまうが、前処理をするのは時間がかかる……。そこで導入した高密着プライマーは、テープでも剥がれず採用レベルであったそうです。


Q.コップに印刷したいけれど、口につけることはできる?
A.メーカーとしては推奨はしていません。欧州の玩具安全基準DIN EN71-3やASTM F963-17などはクリアし、一定の安全性は確認できていますが、人体に関わることなので口につける部分は避けて印刷する方が良いでしょう。

 

●まとめ

業界では話題で持ちきりの【RC-300 Series】、技術的な要素から現場の声までたっぷりお届けしました。

日本は地震が多いので、キャスター付きの固定具も付いてくるそうです。専用のインクは元から臭いが抑えられていますが、オプションで脱臭装置も実装できるとのことでした。

近日中にRolandDG社×セルカムで【RC-300 Series】を含む複数の実機内覧会を行う予定です。随時情報を更新していきますので、気になる方はチェックをお忘れなく!