【製品レポート】MIMAKI最新のフラットベッドUVプリンター、JFX220-2515を徹底解剖!
2026年もミマキエンジニアリングの新製品が続々と発表されていますね。
セルカムマーケティング部では各プリンターについて取材し、それぞれの特集記事をお届けしております。本記事は、新型フラットベッドUVプリンター【JFX220-2515】を徹底解剖いたします!
今回取材対応をご快諾くださったのは、ミマキエンジニアリング営業本部 JP事業部 西関東エリア 城南グループ リーダーの今井さんです。「この機能、実際のところどう進化したの?」という質問に答えていただきました。実際の印刷動画もございます。ぜひ最後までご覧ください!

●まずは初見で気になるところ!サイズ・液晶パネル・キャリッジ!
MIMAKIショールームでプリンターに対面した初見での感想は、「大きい!」でした。【JFX220-2515】は、海外の要望に対応し、奥行きが1500mmと、盤面サイズが大きくなりました。もちろん日本の規格もカバーしており、四八サイズがすっぽり入ります。
今までに無かったスタイリッシュな機能として、プリンター右の収納には液晶パネルが格納されています。これまでMIMAKIプリンターのローカル操作は十字キーで行っていましたが、液晶をタッチで操作できるように進化し、直感的な操作ができるようになりました。
また、写真はお見せできませんが、特別にキャリッジの内部も見せていただきました。LEDの硬化ユニットが空冷になっていたり、インクミストの回収ファンもあったりと、中のバージョンアップもされているようです。
●マスキングの手間を省略!新たなバキューム機構ANCHOR TECHNOLOGYを搭載
ANCHOR TECHNOLOGYとは、メディアを配置していない箇所の吸着穴を塞ぎ、メディアに働く吸着力を最大化するテクノロジーです。吸着穴に搭載された弁が開閉することでテーブル内に流入する空気量を減らし、マスキング無しでも非常に強い吸着力を発揮します。
これまで現場の製作工程では、マスキング作業に時間がかかることが生産性アップを図る時の課題になっていました。効率的なワークフローを可能にするこのテクノロジーは、スチレンボードやアルミ複合板、アクリル板など多様なメディアに対応し、浮きや反りのあるメディアも安定して吸着します。メディアの四隅を押してしっかりと吸着させることで、確実性のある製作が可能です。
既存の機種と同じく、オプションでバキュームの強さを三相200Vにパワーアップすることも可能です。ANCHOR TECHNOLOGYとハイパワーバキュームを組み合わせることで、これまでは固定が難しかったスポンジ状の素材などをより強固に固定できるようになりました。
下記の動画より、バキューム機能でメディアが動きにくくなった点を確認できます。
●効率的な製作のため、メディア設定に連動する2種類の位置決めピンを搭載
前機種からの一つの大きな変化として、ロケートピンが自動で昇降するようになりました。従来の機種はネジを使用してレイアウトピンを付け外していましたが、自動になったことでセッティングの時間が短縮されました。

また、付属品として手動で取り付けができる位置決めピンも付いてきます。メディアを配置する箇所に合わせて、盤面上のバキューム穴に自在に取り付けが可能なので、小さい物への面付けや配置作業が簡単になりました!

ロケートピンが昇降する動画を撮影して参りましたのでご覧ください!
●気になるインク情報!蛍光インクにより、圧倒的な存在感のある製作を実現
なんといっても【JFX220-2515】の目玉は新色のインクです。蛍光ピンク(FP)と蛍光イエロー(FY)を搭載することで、これまで以上に色域が広がり、遠くからでも目を引く鮮やかな発色が実現しました。これまでにない付加価値をプラスすることができます。

蛍光インクといえば、濃色上への印刷が気になるところ。白下地がないと、暗い下地の上に直接カラーが乗るため、インクが透けてデザインが黒ずんで見えることがあります。ですが、白インクヘッドが増えたことにより1回で噴くインク量が変化したとのことで、白インクが非常に濃いので気にならない印刷が可能であるとのことです!マゼンタを蛍光ピンク、イエローを蛍光イエローに置き換えることで色域がぐんと広がります。
インク種は、海外の規制基準をクリアした環境に優しい【ELH-100】(硬質タイプ)と【ELS-120】(軟質タイプ)が搭載可能です。
インクセットは
・4C(CMYK×3)
・4C+W/Cl/Pr(CMYK+W×4+Pr×2+Cl×2)
・6C+W/Cl/Pr(CMYK+Pr+Cl+W×2+Fy+Fp+Lm+Lc)
の3種類が展開されています。製作時の効率面からもクオリティ面からもインクセットを選ぶことができます。「これがあったらなあ」を叶えてくれるMIMAKIには、今後のインク展開のバラエティにも大きな期待です!
●さらに進化した高画質と高生産性
気になる方も多い、画質と印刷速度についてもご紹介します。
印刷画質はさらに進化しています。粒状感が少なくなり、再現が難しい人肌も滑らかな質感を表現できるようになりました。その秘密として、ベタ塗り印刷時でも光沢縞の無い印刷を可能にしている機能「MAPS(バンディング軽減システム)」があります。パス間の境界線をグラデーション調に印刷することで、縦と横の縞や色ムラを軽減する機能です。
従来機では、MAPSによる高画質化を実現するために標準設定の2倍のパス数で出力する必要があり、生産性が半減するのが課題でした。しかし本機では、標準パスでMAPSを適用できるようになったことで、生産性を維持したまま、ムラのない高画質印刷を実現しています。
画質だけでなく、印刷スピードも大きくアップしています。なんと、従来比約110%の速度で印刷できるようになりました。従来機では実現できなかった「4色インク×2セット」の構成が本機では可能となりました。これにより、カラー印刷時の生産性は従来機比で2倍以上に向上しています。特に、白スチレンボードを中心とした案件が多いユーザーにとって、高い生産効率を発揮できるモデルです。
【JFX200EX Series】と比較した際に、4C+WClPrでは18.0㎡/h(実用モード)だった印刷スピードが、21.0㎡/hにアップ。蛍光インクを搭載した6C+FyFpWClPrでは、10.5㎡/h(実用モード)のスピードで印刷が可能です。
4Cのインクセットは生産力が高く、スタンダードモードでは28.0㎡/h、さらにハイスピードモードではなんと56.0㎡/h。これまで以上に短納期への対応がスムーズになりそうです。
●厚物にも対応可能、そしてLD4モードでさらにロングギャップへの印刷が可能に!
【JFX220-2515】は、フラットベッドUVプリンターでは最大4インチ(101.6mm)までのメディア厚に対応できます。屋内ドアやスケートボードなど内装建材や既製品にも印刷ができ、製作の幅が広がりそうです。
また、LD4モードという高低差20mmまでの印刷に対応した最新のLD4モードも搭載されています。
MIMAKIのUVプリンターでは、ヘッドと印刷面の高低差(メディアギャップ)が大きい素材に対応するロングディスタンス印刷として、これまでLD2・LD3モードを展開してきました。それが【JFX Series】では初の搭載。さらに今回のLD4モードは、LD3では10mmのギャップに対応していたところから2倍の20mmギャップに対応可能と、大幅に進化しています。
LD3モードでは10mmまでのメディアギャップに印刷が可能だったところを、LD4モードではなんと倍の20mmまでのギャップに対応します。多様な形状へのダイレクト印刷ができるため、タンブラーや段差のあるプレートへの印刷など、フラットベッドUVプリンターでできる製作の幅が広がりました。
●2.5Dで世界を広げる!テクスチャの表現から精細な点字まで
【JFX220-2515】では、厚盛印刷機能を搭載しています。インクを何層にも重ねて印刷することで、立体的な質感やデザインを再現する機能が加わりました。Adobe Illustrator/Photoshopのプラグインである2.5D Texture Makerを使用することで、視覚的にも触覚的にも印象をもたらす製品を作ることが可能です。
2.5D Texture Makerでは3Dソフトウェアを使用した複雑なデータ作成が必要ないことも、製作のハードルを下げる魅力です。
厚盛機能を利用することで、点字を印刷することにも使用できます。JIS/ADA規格にも対応した準拠モード、ベクターデータの厚盛に対応した標準/高速モードの3種類から選んで印刷することができます。
●お待ちかね印刷動画!
それでは実際の印刷時の動画をご覧ください!
【JFX220-2515】の純正RIPソフトは、こちらの記事で特集したRasterLink 8が対応しています。RasterLink 7をお使いの方は、無料で8にアップデートができるそうです!
印刷後のサンプルも綺麗な発色でした! 蛍光インクのサンプルは、現在鋭意制作中とのことです。

●まとめ
今井さんによると、「前から使用してくださっているユーザーほど使いやすさが分かるプリンター」に仕上がっているようです。製作の幅もさることながら、細かいところが便利になり、これまで以上の製作ができるようになりました。
「とても良いものができました」と語る今井さんのお気に入りポイントは
①バキューム機能(ANCHOR TECHNOLOGY)
②印刷スピード
③画質
④インク構成
⑤ロケートピン
の5つだそうです!
実際に現場の声を聞かれている今井さんだからこそ、これがあると便利になりそうだという機能についてよくご存じでした。新機能について熱くご紹介いただき、これまで悩みどころだった課題の本質にアプローチするプリンターだということを知ることができました。
今井さん、取材にご協力いただきありがとうございました!






