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JAPAN SHOP2023取材レポート

JAPAN SHOP2023取材レポート

今年のJAPAN SHOPにて、ミマキエンジニアリング新製品がお披露目になるということで取材してまいりました。

【株式会社ミマキエンジニアリング】

昨年はJV330/TS330シリーズをJAPAN SHOPにて発表していましたが、今年はかねてから噂があったDTFプリンタ《TxF150-75》と、ルーター搭載可能なフラットベットカッティングプロッタ《CFXシリーズ》が展示されており、実際の動きなどを確認することができました。

先日世界同時配信の【GLOBAL INNOVATION DAYS】内で発表された2機種。注目度も高くどちらも人だかりができておりました。

《TxF150-75》

新開発のDTF専用熱転写顔料インク《PHT50インク》を搭載した、最大印刷幅800mmのロールプリンタ。

色数はC/M/Y/K/W×2の5色を搭載できる《CJV150-75》をベースにしたDTFプリンタです。DTFプリンタの特性として、インクが乾かないうちにホットメルトパウダーをかける必要があるのでプリンタには巻き取り装置はつきません。プリント後のバインダー塗布機をミマキさんで販売する予定がないため、別途用意する必要はあるものの、本体価格が130万円とイニシャルコストを抑えて導入が可能。プリンタの最大印刷幅が800mmなので、その幅に対応したフィルム/バインダー塗布機が出てくれば最大限に機能を生かせるのではないかと、期待が膨らむところ。

展示会場で印刷していたプリントスピードは10パスで2.6㎡/h。まだ、色々なフィルム・パウダーを試せていないので今のところこのスピードといった感じでした。

注目すべき点として、白インクが非常に濃く、濃色ボディーの色をしっかり押さえて発色していました。まだまだプロファイルも詰めないとという段階でのこのクオリティーは非常に驚きました。また、糊依存にはなるものの、引っ張りにも強く引き伸ばしても割れることなく元に戻りました。

肝心の印刷クオリティーは、さすがにミマキさんといったところ。海外製のDTFプリンターよりも粒状感が少なく、白インクのはみだしなどもしっかり押さえることができ、品質も安定していました。

ポリエステルやナイロンなど、まだまだ試せていないものも多い様なので、これからどんどん検証を重ねていくそうです。

《C2513/CFX2531/CFX2550》

CF系のカッティングプロッタのハイエンドモデルCFXシリーズの実機展示。機械のベースはJFX200をもとにして作ったそうで、一番小さなモデル《CFX2513》でもW2540mm×D1300mmまでの加工範囲があり、サイン&ディスプレイの市場で十分に活躍できるモデルです。テーブルを機械の奥につなげるような形で盤面を大きくし《CFX2531 D3190mm》《CFX2550 D5080mm》と続く。最大の特徴として、今までのCFシリーズには無かったルーターが搭載されており、エンドミルでの加工が必要な厚物の板ものなどを加工することができるようになりました。

加工ユニット(ツール)を3軸同時に搭載できるので、シートカットはもちろん、紙器パッケージ系のユーザーでもストレスなく扱うことができるスペックです。

ツールは現時点で8種ラインナップしており《レシプロ2種 振幅幅3.5mm/6mm》《タンジェンシャル1種》《Vカット2種 固定/可変4段階》《クリース3種 大/中/小》。それぞれツールにはバーコードが付いており取付時の間違いを防止できます。また、標準で付属されるペンプロットツールは市販のペンをそのまま使用することができるそうで、マジックやボールペンなど、色々な使い道がありそうです。

バキュームは盤面の前後でON/OFFができるので、小さいものなどを加工する際はエリアを絞り込むことで吸着力が弱まることなく固定できるそうです。

ルーターは60,000回転/分の1kwの仕様。最大加工厚は54mmのフォームボードなどまで可能。アクリル加工や薄いアルミ板まで加工できる対応力の広さ。集塵ホースもYバーに沿って付いているので天井高を気にせず設置可能。

集塵機/バキュームポンプが本体外に出る使用で、バキュームはテーブル増設ごとに1つ必要との事です。

取材時にはレシプロ/Vカットのみのデモンストレーションだったためルーターは見ることができなかったのは残念。本体操作はillustratorプラグインのFineCutで動かすことができる。CADにもオプションソフトで対応可能ということで紙器パッケージのユーザーに対しても問題なく使用できる環境を用意。

ブレードの種類/ツールの種類拡充/ルーターマットなど、今後ユーザーの要望に応じ増やしていく予定ということです。

《紙製インクカートリッジ》

脱プラスチックの取り組みの一環として、今までプラスチックで作っていたインクカートリッジを紙製で作ることにしたそうです。年間で29.2tもプラスチックを削減することができるそうで、非常にいい取り組みですね。そもそもインクカートリッジを回収して中身を入れ替えて販売していたと思っていたので驚きはあったものの、ぜひ他のメーカーさんもどんどんこういった取り組みをしていただきたいものです。

《株式会社ニシマツテント》

先日ミニ展でもご紹介させていただきましたニシマツテントさんの展示エリア。セルカムのテキスタイルカタログを大きく引き伸ばして印刷していただいていました!ありがとうございます。

ニシマツテントさんといえば、ここ最近のミマキさんの展示ブースでテンションファブリックの施工実演をされております。サイン&ディスプレイショウなどでもご覧になられた方も多いのではないでしょうか?

テンションファブリックの仕上がりには縫製の腕の差が顕著に現れます。ニシマツテントさんは長くテント生地を縫製してきた経験やノウハウがあり、かなり大きな盤面でも一発ではめ込むことができます。

無理に引っ張りすぎず、ベストな塩梅で仕上げることができる職人さんです。このほかにもいろいろな生地を印刷するテクニックをお持ちなので、一般的な素材から、変わった素材まで幅広い種類のメディアを取り扱えます。全国的にお仕事を請け負っているそうなので、小さなことでも是非お気軽にご相談ください!

【株式会社ローランド.ディー.ジー】

先日プリンターの新商品を販売開始したローランド.ディー.ジー。ホームページにも掲載されていましたが、レジンプリンター《AP-640》の1号機が納品されたそうで、運用も始まったそうです。そのほかにも販売開始から間もないUVプリンター《LG-640》《MG-300》、昨年販売開始した《VG3-540》。大阪OGBS・Pageにも出展されていたDTFプリンター《BN-20D》などの出展。一年前のラインナップからガラッと変わったローランド.ディー.ジーのプリンター。グッズ関連のユーザーだけではなく大判プリンターのユーザー層にも十分ご満足いただけるフルラインナップを展示していました。

《AP-640》

冒頭でもお伝えした通り、先日1号機のプリンターが納品され、実際に運用が始まっているローランド.ディー.ジーの新発売レジンプリンター《AP-640》。いろいろな素材に印刷をしているようですが、やはり一番相性がいいとされているのは壁紙だそうで、今回のローランド.ディー.ジーブースはすべて《AP-640》で印刷されているそうです。正直私も驚いたのですが、色むらがほとんどなくメディアの寸法安定性も非常に高くきっちり合っていました。

壁紙はリンテックサインシステムの壁紙プリンテリアシリーズ。すべての壁紙を違った表面の壁紙を使って印刷しており相性の良さをうかがい知ることができました。写真だと光の反射でうまくお伝えしづらいのですが、かなりきれいなベタ色が出ておりました。

また、印刷のデモとして使用されていたのはIKCSさんのバイオマスターポリン《WB-100》。環境配慮品のアピールということも大事ですね。いろいろなブースで印刷用として使われておりました。

《LG-640》

新開発プリントヘッド・新開発高出力UVランプを搭載したスタガ配列仕様の8色プリンター《LG-640》。速度もスタガ配列なだけあって8.4㎡/h。サイン&グラフィック業界だけではなく軟包装系の素材も印刷できることから包装業界からの期待も高いとか。ローランド.ディー.ジーといえばテクスチャー。オリジナルのテクスチャーが豊富にそろっており、透明のPETフィルムに透明インクでテクスチャーを印刷していました。

《MG-300》

先日のPageでも注目を浴びたシングルヘッドのUVプリンター。オプションが豊富なので、コートボールなどの厚紙や、極薄の軟包装フィルムまで幅広いメディアに対応したプリント&カット機。この一台でいろいろなステッカーを作れるので幅広くお仕事をしたい方にはお勧めの逸品です。

また、ポリ・テープさんのラバー転写のシート《POLI-FLEX PRINTABLE》とも相性がよく、選択堅牢度も4-5級を取得できたそうです。

《BN-20D》

ローランド.ディー.ジーとしてインク・フィルム・パウダーを純正品として販売する小型DTFプリンター《BN-20D》。大判機種がどんどん高速化されるので印刷速度はゆっくりには感じますが、小ロット多品種を扱うようなプリント屋さんでは十分活躍できるのではないでしょうか?

機械自体がコンパクトなので、DTG/シルク/ラバー転写など、幅広くやっている会社様で、手狭な環境でやられているお客様や、これからTシャツプリントを始めようといった方には、うってつけのサイズです。

【武藤工業株式会社】

環境に配慮したマルチパーパスインクを搭載したロールtoロール&リジットプリンター《VJ-1628MH》と、新発売の64インチ溶剤プリンター《XPJ1682SR Pro》を展示していた武藤工業。回収してリサイクルできるスチレンボード《Recoボード》を印刷しながら、環境負荷軽減をアピール。

《VJ-1628MH》

ロール・板物、どちらも印刷が可能なハイブリットプリンター《VJ-1628MH》、様々なものに印刷できるマルチパーパスインクで汎用性の高さをアピール。セルカム東京支社のショールームにもデモ機を設置していますので是非ご興味ある方はご覧頂きたいプリンターです。

《XPJ1682SR Pro》

武藤工業初のオレンジインク搭載高速溶剤プリンター《XPJ1682SR Pro》。近代的なデザインに一新されたNEWモデルの展示。C/M/Y/Kに加えLc/Lm/Lk/Orの8色モデルと、C/M/Y/Kのダブルでさらなる高速印刷も可能に。

巻き取りの安定性が素晴らしく、そこまで注意して巻き付けていなかったとはおっしゃっていましたが、びったりきれいに巻き取れていました。足回りの改良もされているようで、寸法安定性も優れたハイスピード機でした。

《まとめ》

コロナが明け、ようやく展示会に新機種発表を持ってくるといった本来の形に戻りつつあるなと感じました。中でもミマキエンジニアリングの今までラインナップしていなかったルーター搭載可能なカッティングプロッタ機やDTFプリンタ。シリーズを一新する本気度を感じるローランド.ディー.ジー。独自路線で攻め進める武藤工業。どのメーカーもメーカーの特徴が見える展示会となりました。